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いのちは創れない―トキやメダカのいる国づくり (ASAHI ECO BOOKS―生物多様性を考える)

いのちは創れない―トキやメダカのいる国づくり (ASAHI ECO BOOKS―生物多様性を考える)
池田 和子
いのちは創れない―トキやメダカのいる国づくり (ASAHI ECO BOOKS―生物多様性を考える)
定価: ¥ 2,200
販売価格: ¥ 2,200
人気ランキング: 424825位
おすすめ度:
発売日: 2005-06
発売元: アサヒビール
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

生物多様性の基本書として抑えておきましょう
本書は、環境省の3人の若き女性レンジャーが、環境雑誌『グローバルネット』の連載記事として執筆したものをまとめたものです。
アサヒビール(株)の出版文化事業であるアサヒ・エコブックスの一つでもあります。(巻末「おわりに」参照)
内容は多様です。
例えば、藤前干潟保全、トキ・コウノトリ・アホウドリの保護増殖事業、カラス・クマ対策、大台ケ原のシカ対策、明治神宮の森作り、土佐清水のさんご礁における自然再生事業、大分県久住の二次的自然を活かした町おこし、国際的な政府間の渡り鳥ネットワーク、愛知万博の環境アセス、セネガルの環境ODAといった具合です。
移入種についても書いてあります。やはり昨年ニュースになったブラックバスのパブリックコメントが話題の中心になっています。10万件の意見の内容と年齢層を分析し、生態系に関する基本的知識や良識が、国民の、特に若年層に浸透していない現状を明らかにしています。
生物多様性、野生生物保全に御関心があれば、是非手にとって目次をご覧になってください。きっとお読みになりたいパートが見つかります。
最初に読んだパートをきっかけにして、さらに他の部分も読んでみましょう。視野が広がるはずです。お薦めします。
あえて一つ減点したのは、連載形式のため、テーマによっては語りつくせていないと思われるパートがあったからです。
特に政策の現状を語るときは、量を縮めると表面的な記述になりがちなので、前編、後編として、詳しく記述してもよかったのではと思います。
しかし、『霞が関残酷物語』で知られる本省の激務、『日本の国立公園』で知られる自然公園事務所の人不足にもかかわらず、これだけの本を出した3人の若き女性レンジャーに、心から敬意を表したいと思います。

人と自然環境の関係全般を考える
環境省で自然保護行政に携わる3人の女性が書いた本です。メインテーマは「生物多様性とは何か」。
日本の政策、国際協力事例などのほか、人と生物多様性の間に問題が生じている事例(クマ、カラス問題など)、自然再生・創出の事例、環境保全意識の形成につながる人と自然のふれあい事例など扱っている話題は多岐。
いわゆる自然の豊かな場所のことだけではなく、カラス問題など都市での生物多様性も扱い、人と自然環境の関係全般を考える内容になっていることが特色です。
生物研究者だと対象フィールドから出ることが難しいと思うのですが、生物多様性全般にかかわる行政担当者としての視野の広がりを活かした本です。
一般的なよみものとして書かれているので表現は平易。

読みやすい「生物多様性」の本
生物多様性。最近よく耳にする言葉であるが、きちんと理解している人は少ないのではないだろうか?
環境省の女性職員が生物多様性について語ったコラムをまとめたのが本書である。ここには、役人が書く文書の堅苦しさや傲慢さはなく、むしろ、女性らしいやわらかな語り口で、生物多様性とそれを守るための取り組みについて様々な角度から説明している。
コラムをまとめたものであるという性質上、全体の構成はやや散漫な印象はぬぐえないものの、ブラックバスなどの移入種の話、自然を楽しむエコツーリズムの話、途上国の自然を守るためのODAの話など、様々な具体的話題を重ねることで、生物多様性というとらえにくい問題を、間接的でありながら包括的に浮かび上がらせることに成功している。
生物多様性ってどんなことなのか、そして、生物多様性を守るためにどんな取り組みがされているのかを知りたい人に最適な本だ。



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